~ご利用者様に見ならいたいこと~

今回は、ご利用者様の支援に日ごろ当たらせていただきながら感心していることの一つについて書いてみたいと思います。

それは、ご利用者様の一人であるS様の「食事のとり方」についてです。S様は、朝も夕も、ゆっくり食事をとられます。他のご利用者仲間の倍以上の時間をたっぷりとかけられています。

日本人は外国人と比べて食事にかける時間が短いということは、よく聞くことですが、果たしてそれで幸せなのだろうかと疑問に感じていました。前職でときどき海外出張をしたのですが、欧米の人々は実にゆっくりと食事をとります。「日本人は働くために食べるが、我々は食べるために働いている」と、ある外国人から言われたことがあります。ゆっくりと食べることは、ゆったりと生きていくことに他なりません。

そんな生き方に憧れます。

そして、提供された食事をS様は一粒・一滴たりとも残さずに召し上がられますので、料理を作る者としてもうれしい思いをさせていただいております。

「いただきます」とは本来「命をいただく」という意味だったそうですが、私たちが生きていく上で不可欠である「食」のために命をいただいた動植物への感謝の念は、食事を無駄に残すことなく食べることによって表していきたいものです。

もちろん、体調のすぐれないときは食べ過ぎない方がよいし、どうしても口に合わないものまで無理して食べることはないとも思います。

今回このブログを書きながら、ご利用者様の生活の支援に当たらせていただいている者として、お一人おひとりの体調に気配りしながら、美味しい食事を適時適切な量だけ提供していきたいとの意をあらたにしています。

by M. S.